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2006年12月20日更新 →バックナンバー
音楽舞台裏B  〜譜めくりのお話〜


 みなさまこんにちは。アベタカヒロです。先日、母校の芸大にて自作曲を発表する機会がありました。今回は作曲するだけで演奏を担当していなかったので、代わりに楽譜の譜めくり係にまわっていたのです。
 よくコンサートなどでピアニストの奥に座っていて、ときおりサッと立ち上がって譜面をめくる人を見かけますが、まさにその人です。座っているだけで楽に見えるものですが、実はとても緊張感のある仕事なのです。



音楽舞台裏B〜譜めくりのお話〜





音楽舞台裏B〜譜めくりのお話〜
 譜めくりに要求されることは、まず存在感があってはならないことと、めくる時は音を立てずに素早く正確にやること、そしてできることなら立っている時間を極力短くすることです。立つ時間を短くするには、できるだけ遅いタイミングで立ち上がる必要があります。
 このとき、一つの動作が遅れるだけでたちまちギリギリのタイミングになってしまうので
十分注意が必要です。また、譜面のガサコソっとした音はお客さんにとっては、ただの騒音でしかないので、急ぐときでも丁寧にやる必要があります。

 これらを一度にこなそうとすると結構神経を使うんです。大きな舞台でやればやるほど緊張感も高まり、まれにタイミングを間違えてしまうこともあります…。そんな時でも演奏者は平静を装って何事もなかったかのように弾いていきます。
 心の中ではもう平謝り……。もちろん後でちゃんと謝りますが。。。
 しかしその反対に、演奏者がかなり緊張していて思うように弾けていないケースに出くわすこともあります。そんな時ももちろん、譜めくりの人は平静を装っています。

 このようなドラマが、今日もどこかのステージ上で繰り広げられているのでしょうか。もちろん、そんなやりとりを見ていただきたいわけもなく、ただただコンサートを楽しんで、幸せな気持ちで会場を後にしていただきたい、そう願うばかりなのです。



取材日:2006年12月10日/取材記者:アベタカヒロ


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