くまがやねっとは、埼玉県熊谷市近隣の情報をお届けする非営利のコミュニティサイトです。
HOME
>Le vent de mer
お気に入りに登録する
お友達に紹介する
2007年4月26日更新
バックナンバー
《音楽舞台裏F〜音楽の起源》
皆様こんにちは。アベタカヒロです。
季節はすっかり春へと移り変わり、進学や就職など、
新しく何かが始まる季節ですね。
このように、物事には何でも始まりというものがあります。
この地球も、46億年前にビッグバンとともに誕生したようです。
それでは、いつも私たちが無意識に享受している音楽の始まりとは
一体どのようなものだったのでしょうか。
実はよくわかっていない音楽の始まり
残念ながら音楽の始まりは、いまだにハッキリと解明されていないのです。それだけ、音楽というものがはるか昔に発生していたことが伺えますね。
長い歴史を誇ると言われる西洋音楽の、最初の代表的作曲家の一人、バッハでさ
え1685年生まれ。たったの300年前のお話です。
しかし実際のところ、紀元前3000年の古代エジプトにおいて、すでに儀式や祭りなど
で音楽が演奏されていたそうで、ピラミッドの壁画にもハープや笛などの楽器が描かれているそうです。
それだけ古い歴史を持つ音楽は、いくつかの起源説が伝えられてきました。ざっと挙げてみますと、
《言語起源説》、《感情起源説》、《恋愛起源説》、《魔術起源説》、
《労働起源説》、《信号起源説》、《リズム衝動起源説》
などなど実にたくさん存在しています。
しかしこれらの諸説に対し、20世紀の学者、クルト・ザックスは一度こうした実証不可能と思われる起源論から離れ、2つの様式にまとめたのでした。
現在の有力な説
1つは、抑揚をつけた言葉による《言語起源的》な様式です。
例えば「くまがやかん」、と喋ってみますと、実際には無意識のうちに音程をつけて喋っていることにお気づきでしょうか!?耳のいい人なら音符に書き記すこともできるでしょう。
方言などで抑揚は変わることが考えられますが、標準語で考えますと
「く」から「ま」にかけて少し音が上がり、最後の「かん」で音が下がります。
これは非常に極端な言い方をすれば音の変化なので、音楽と呼べるわけです!
作曲家の中田喜直さんは、日本語の抑揚にとても忠実に旋律付けをされていましたがこのことと非常によく似ていると思います。(実は僕もかなり気をつけて作曲しています)
これに対し、2つ目は《感情起源的》な様式で、叫び声など、一度音が大きく発せられ、次第に音が下降旋律線を描いて弱まっていくという発想によるものです。
やっぱりわからない音楽の始まり…
これらの様式が混ざり合い、「旋律起源的」な様式へと発展するようですが、いずれにしても、全ては説であって真実かどうかはわかっていません。
音楽を職業とする自分の、その音楽の誕生が不明であることは、少しもどかしい感じがしますが、少なくとも太古の昔の人々が
その生活において必要と感じ、それが今日のような科学の発展、生活習慣の変化にさらされている人々によっても、日常的に必要と感じ、愛しているという事実は変わっていないでしょう。
そしてこの脈々と受け継いできた歴史の重みを、また明日へと、私たちは受け継いでいくのです。
取材日:2007年4月25日/取材記者:アベタカヒロ
バックナンバー
HOME
Pageの上へ
みんなのコミュニティサイト「くまがやねっと」
Copyright© くまがやねっと. All rights reserved.
運営会社:
スマイルアート大和屋