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《音楽舞台裏I〜
夢を追いかけるために》 |
皆様こんにちは。アベタカヒロです。
早いものでこの連載も1年が経ち、今回で最終号となりました。最後は音楽舞台裏というよりも、僕自身の心の舞台裏をちょっとだけ公開したいと思います。
僕はまだ駆け出しですが、駆け出しなりの自分の考えをここに記してこれをご覧になっている方、また、これから夢を追いかけようとしている方に、何らかのメッセージを残すことができれば幸いに思います。 |
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「夢を追いかける」ということ。
夢にも人それぞれ、いろいろとあると思いますが、僕の夢というのは、すなわち一人前の作曲家になるということで、それは、会社という組織には入らず、この身一つで生きていくという決心でもあります。
これにはとても強靭な精神力を要します。
会社に入っても、今の時代は終身雇用という鎖もなくなり、いつどうなるかわからない、つまり明日仕事がないかもしれないという過酷な時代です。ましてや作曲家というのは、なれるためのレールが決まっていません。
つまり、道のない道を自分の足で歩んでいかなくてはならないのです。 |
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どうすればゴールにたどり着くのか…。それは、今まさに自分がその途中にいるので全くお答えできませんが、それでも気付いたことがあります。
それは、周囲からの理解が必要だということと、実際に応援してくれることが必要だということです。前にも書きましたが、1人で出来ることは限られていて、実際はコンサートひとつとっても数多くのスタッフが周りで支えてくださっています。作曲は確かに1人でもできそうです。でも実際に作曲家として社会の一員になろうとするなら、1人では到底成し遂げられないことは明白です。 |
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でも夢を追いかけている途中の人が応援してくれている方々に何ができるのか、と問えば実際にできることは非常に限られていると思います。
僕の場合、自分自身が生活するだけで精一杯であるからです。でも、出来ることはあります。それはシンプルに、一生懸命頑張っていることを示すことではないでしょうか。そして感謝の気持ちを持ち続けるということです。少なくとも僕にできることと言えば、それくらいです。 |
やはり頑張っていいコンサートを続ければお客さんもスタッフも喜んでくれますし、ちょっと手を抜いて気を許したものなら、たちまち周囲からはそっぽを向かれます。なぜここまで断言できるのかと言えば、僕にはその経験があったからです。信頼を勝ち得るのは難しいですが、失うのは一瞬であったりします。そして自分の代わりはいくらでもいるのです。
人一倍頑張らなくてはならないということですね。 |
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。
企画当初はソプラノの橋幸江さんと2人で更新していく予定でしたがパリへの留学が決まって今も現地で勉強していますので、その代わりに1人で務めることとなりました。
音楽舞台裏と称して、音楽に関してあまり知られていない事実をほんの少しでもお伝えできたのではないかと思っています。
また、一年間このページを更新してくださったスタッフの方々にこの場をお借りしまして厚く御礼を申し上げます。
本当に、どうもありがとうございました!
そしてまた今後とも応援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。 |
取材日:2007年7月10日/取材記者:アベタカヒロ |
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