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ジャカルタで迎えた新年 |
留学や仕事で海外にすんでいる方にメディアを通した目ではなく、
ご自分で見たこと、聞いたことを伝えていただくコーナーです。
第28回目はジャカルタから象さんがお送りします。 |
インドネシアには年末年始の祝日は1月1日のみ。インドネシア人は西暦の新年はあまり気にせず、31日は普段どおり出社して働く。でも、多くの日系企業にいる駐在員はクリスマス辺りから3が日まで連休を取るのが通例だと思う。私は多くの日本人が旅行へ出かけたり、日本へ一時帰国したりする中、今年はジャカルタで元旦を迎えることになった。そこで、今年は大晦日に友人6人を自宅に招き、しっぽり皆で紅白歌合戦を見ることにした。
大晦日とはいっても、常夏の島インドネシアは寒いわけじゃない。現在、雨季で、乾季に比べると朝晩肌寒いこともあるが、平均25度といったところ。もちろん、晴れれば気温は30度程度にまであがる。日本の、しんしんと冷えて少し気の引き締まるような大晦日とは雲泥の差である。 |
おせち料理セット |
日本食スーパーに食料品を買い出しに行ってみたら、すっかりお正月らしい雰囲気になっていた。お雑煮用に欲しかったなると巻きは1本Rp.80,000(約800円)、柚子は売り切れ。実は、去年の10月ころから輸入規制が厳しくなり(実際は輸入規制が法律どおり行われるようになったため)、日本食が手にはいりにくくなった。お蕎麦の生麺も高いため、乾麺で代用した。でも、気持ちだけは「お正月」だ。
前日、駐在員の友人が本社から届いたとおせち料理セットを持ってきてくれた。そろそろ開けてみると、超豪華! 日本でだってこんなに豪華な御節料理は食べないかもしれない。わざわざ二日集まるのも面倒だと、大晦日一日でお正月も一緒に祝ってしまうことにした。これをお皿に収めれば…ほら、このとおり! すっかり「日本のお正月」になった。 |
おせち料理。鯛の煮付けも入っていた。 |
紅白歌合戦が終わっても、ジャカルタはまだ年が明けない。日本とは2時間の時差がある。テレビから除夜の鐘が聞こえてくると、ジャカルタでは花火と紙ラッパの音がちらほら聞こえ始めてくる。カウントダウンのために用意するのは、打ち上げ花火と紙ラッパ。年が明けたらこれを吹き鳴らして祝うのだ。
紙ラッパは、ジャカルタの人は「トランペット」と呼ぶ。紙ラッパにはいろんな種類がある。私が買った屋台では、一番安い(写真)のがRp.3,000(30円)、屋台の写真右の方に写っているホルンの形をした「トランペット」はRp.20,000(約200円)だった。音は大きな音の出る笹笛といったところか。 |
紅白歌合戦が終わって買いに行った屋台。 |
0時。紙ラッパのブーブーという音とともに、打ち上げ花火や爆竹の音が盛大に鳴り始めた。私の住むタウンハウスからも、打ち上げ花火の様子が見れた。近隣の人が吹くトランペットにあわせ、私たちもトランペットを吹き、大声を上げて笑った。今年もいい年になりそうだ。日本の皆様にも笑顔の多い、実り多き年となりますように。 |
家の窓から。
日本のように大きな花火はないけれど、ひっきりなしに打ち上げ花火が上がっていた。 |
取材日:2008年12月31日、2009年1月1日/取材記者:象さん |
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