くまがやねっとは、埼玉県熊谷市近隣の情報をお届けする非営利のコミュニティサイトです。
くまがやねっと 海外だより
みんなのコミュニティサイト「くまがやねっと」へようこそ!
HOME>海外だより →お気に入りに登録する →お友達に紹介する




くまがやねっと情報局
くまがやねっと 海外だより
くまがやねっと 海外だより
2013年11月26日更新 →バックナンバー
今回の趣味 デンマーク不妊治療&養子縁組事情


 留学や仕事で海外にすんでいる方にメディアを通した目ではなく、
ご自分で見たこと、聞いたことを伝えていただくコーナーです。
 第69回目はデンマークにお住まいのゆみぞうさんがお送りします。


デンマーク人男性の半分が不妊
 デンマークに来て気がついたのは、子供が3人、4人いる家族が日本に比べて多い事です。福祉制度の充実による結果だと思うのですが、実は不妊治療を受けるカップルも非常に多いです。デンマーク人男性の20パーセントが妊娠不可能、40パーセントが不妊予備軍と言われています。2010年に生まれた子供の10人に1人は人工授精もしくは体外受精による妊娠でした。


国からの補助
 不妊治療を受けるためには、まずホームドクターに行きます。そこから病院へ連絡が行き、不妊治療の計画を医者と話し合います。第一子の場合、無料で体外受精を3回まで受ける事ができます。ただ予算削減のため、近年では40歳を過ぎると有料となりました。ちなみにパートナーのいない人も不妊治療を無料で受けられますが、そのような国はイギリス、アメリカとデンマークのみのようです。ただ、45歳になってからの不妊治療は禁止されています。


養子、養女を迎える人も
 子供が欲しくてもできない人たちの中には、養子養女を迎える人も多くいます。街の中を歩くと気がつきますが、デンマーク人の両親とアジアやアフリカの子供の組み合わせをよく見かけます。調べてみると、一番多いのはエチオピア、その次は中国、南アフリカ、ベトナムと続きます。ぱっと見てすぐに実の子供ではないとわかるので、私も最初は驚きました。日本では養子だという事を隠すケースが多いからです。どうして白人の子供を養子にもらわないのかと友人に尋ねたところ、困っている国の子供を助ける事はいいことでしょ?との返事が返ってきて、目から鱗が落ちました。


海外だより


複雑な心境
 私の知り合いにも、韓国から来た養女が3人、スリランカから来た養女が1人がいます。皆デンマーク人の育ての親に可愛がられ、デンマーク人として育った事を幸せに思う反面、心の奥底には複雑な思いがあるようです。基本的に生みの親の情報はもらえません。でも韓国からの養女の1人はテレビの番組の企画に参加し、実の母親に会う事ができましたが、両親の事情を知り、少なからずショックを受けていました。友人の知り合いは、3歳になってからデンマークに来たので最初から最後まで馴染めず、大人になって母国に帰り、その国の人と結婚したそうです。そんな話を聞くと、例え貧乏でも実の家族といるのが一番幸せなのだろうか?とも思ってしまいます。



取材者:ゆみぞうさん


→バックナンバー

HOME Pageの上へ↑

みんなのコミュニティサイト「くまがやねっと」
Copyright© くまがやねっと. All rights reserved.
運営会社:大和屋株式会社