風変わりな作品と個性豊な作風とで知られる著者の、あの感性はどこからくるものなのか感じ取れるエッセイ集。
なんの気なしに日常に感じ取ったことを題材に書いているのだが、著者の五感を通すとささいな事でもおもしろい味付けで調理されてしまう。
著者の作品に触れたことのある読者なら、この経験があの作品のあのシーンのモチーフになったんだな、とニンマリすることだろう。
彼女を囲む人たちもふしぎな人たちが多いと思えるのは、やはり著者の視点を通しているからなのだろうか。にんわりと、生きてるって楽しいなって思えるヒーリングな部分を持ち合わせている。
ともあれ、今日も著者と我々は、日常をそうしてあるいてゆくのだ。 |