妹尾河童氏といえば、舞台美術家・グラフィックデザイナー・作家と多方面で活躍されていますが、代表作の本といえば『 少年H 』でしょうか。しかし私の場合は何といっても「覗いたシリーズ」です。
『河童が覗いた』シリーズは、「ヨーロッパ」「インド」「トイレまんだら」「ニッポン」「仕事場」「スケッチブック」と色々ありますが、『覗いた』シリーズ 1作目?の『ヨーロッパ』に出会いハマりました。
コミカルで好奇心にあふれる文章は、臨場感あふれ実際に覗いている感じがしてシリーズで読んでしまいました。ホテルや列車が天井から見ているように書かれていて、その繊細なスケッチとお国柄や考え方に対する観察が面白いですよ。
そして『ニッポン』では「皇居」、「裁判」、「刑務所」など一般人があまり見ることの出来ない14の「覗いた」が紹介されていて、興味深く読めました。
『仕事場』は日本の有名人49人の仕事場をスケッチしているのですが、立体的な技法でほんとに凄いです。
どの本も、緻密なイラストと手書き文字の文章で、読み応えがあります。エッセイとしてもイラストとしても必見?必読?もんだと思います。 |