アジサイ
花 紀 行 「アジサイ」
つややかに七変化
能護寺は1200年余の歴史をもつ真言宗の寺院で、「あじさい寺」と呼ばれている。山門を入ると、ひっそりとした境内に、青や白、紫、ピンクなど色とりどりのアジサイの花が咲き乱れ訪れる人々の目を楽しませてくれる。
古来より親しまれてきた丸いブルーの本アジサイ、テマリアジサイ、ウズアジサイ、黒姫、ときめき、ベニガクアジサイ、乙姫など、他では見ることができない種類の豊富さに驚かされる。鐘楼堂の周辺には、黒姫、ベニガクアジサイ、本アジサイ、ウズアジサイなどが集まっている。
珍しい品種のミドリヤマアジサイなどの鉢植えが、本堂の前や東側に置かれているので、花姿の異なる花が一斉に咲き競うと、これも見応えがある。自ら手入れを行うという住職の花への愛情が窺える。
特に、梅雨の頃は、アジサイに彩られた境内と鐘楼堂の美しいたたずまいは日本画を見るようである。
厄除けの寺
能満山能護寺は、天平15年(743年)、国家安全・万民豊楽と五穀豊饒祈願のために行基上人が開山し、後に弘法大師空海が再建したと伝えられている。寺宝として弘法大師の御袈裟や直筆の般若心経などが残っている。
本尊は、知恵と福徳を授ける虚空蔵菩薩。丑・寅生まれの守り本尊で、男女13歳厄除けのご利益もあるといわれている。
鐘楼堂の鐘は、江戸時代も半ばの元禄14年(1701年)に鋳造されたもので、鐘の音が荘厳に響きわたる。
花期・・・・・・ 花見ごろは6月中旬から下旬
所在地・・・・ 埼玉県熊谷市永井太田
アクセス・・・JR高崎線籠原駅からタクシーで15分
国道17号深谷バイパス西別府交差点から10分
駐車場あり |
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