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2011年3月28日更新
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第56回 豪農冑山根岸家の長屋門
長屋門と桜@ 撮影:根岸駿夫氏
長屋門と桜A 撮影:根岸駿夫氏
尊王攘夷の志士友山と
維新後の行政に関わった武香を輩出
根岸家は、国道407号沿線の東松山から熊谷市に入った熊谷市冑山(旧大里郡大里町冑山)にある。
「根岸友山・武香の軌跡=幕末維新から明治へ」(根岸友山・武香顕彰会編−さきたま出版会)を読み、予てから、根岸家には関心をもっていたが、敷居が高く、訪ねる機会はなかった。
ひょんなことから、写友でもある根岸医院の院長先生にご案内いただき、
根岸家第17代当主根岸友憲氏
ご夫妻と歴史研究家で根岸友山・武香顕彰会会長でもある齋藤重郎先生にお会いして貴重なお話をお聞きすることができた。
今回は、紙面に限りがあり、根岸家の長屋門に重点をおいて、写真で紹介することにとどめ、ご興味をもたれる方は、是非、『根岸友山・武香の軌跡』をお読み頂きたいと思う。
豪農冑山根岸家の当主として先祖以来の名主職を受け継ぎ、尊王攘夷の志士として立ち上がった父と、維新後の行政に深く関わった息子。北武蔵の地で人々と共に地方の政治・文化の発展に生涯を捧げた父子の貴重な記録である。
地方分権が真剣に問われている昨今、本書の果たす役割は極めて大きなものがあり、一読の価値がある。
県内有数の大規模長屋門
江戸時代後期に建てられたものとみられる長屋門は、熊谷市指定文化財である。桜の季節になるとカメラマンや花を愛でる人たちで賑わうスポット。
昨年12月に修復工事が完了している。屋根と小屋組みの一部を解体して瓦をふき直す半解体修理を行い、壁は建設当時のねずみ色に塗り直されている。2階建てで、高さ約7b、横幅は約20b。門の左右に部屋があり、左側の部屋は「振武所」という剣術道場として使われていた。江戸の北辰一刀流(千葉周作成政)玄武館から門弟も訪れて剣術を教えたそうである。
現在、この「振武所」は、友山と武香の資料を展示し「友山・武香ミュージアム」として公開している。
展示資料からは、幕末から明治期にかけての激動の時代に生きた友山、武香の人物交流や貴重な遺品、歴史資料を垣間見ることが出来る。
友山・武香ミュージアム@
友山・武香ミュージアムA
友山・武香ミュージアム内の展示資料@
友山・武香ミュージアム内の展示資料A
友山・武香ミュージアム内の展示資料B
友山・武香ミュージアム内の展示資料C
根岸家を再度来訪のE・Sモース教授 友山と意気投合した寺門静軒
短甲武播埴輪(東京国立博物館蔵)
根岸駿夫氏(根岸医院院長)根岸友憲氏(17代当主)齋藤重郎氏(友山・武香顕彰会会長)
根岸家の屋敷構え
天保12年(1841)に作成された屋敷見取り図が現存している。当主友憲氏に見せていただいた。この屋敷構えは酒造を始めた寛政年間に整ったもので、明治初年、酒造をやめるまで続いたものと思われる。
クリックすると拡大します。
敷地内に咲く椿
敷地内のカヤの巨木 (樹齢不祥)
敷地内にカヤの大木があることに因み、根岸家を「榧園」(ひえん)とも称した
敷地内のハクモクレン
屋敷内竹林@
屋敷内の竹林A
武香健在当時に建築の母屋(当時としては珍しい洋式建築)
福住順検校所持・琵琶「恵みの雨」 友山着用の鎧
友山最後の筆跡
問合せ先:根岸友山武香顕彰会(根岸家)
〒369−0104 熊谷市冑山152
TEL:0493(39)0006
取材記者:西田昌稔
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