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2007年1月15日更新 →バックナンバー

第22回 花の歳時記―1


 昨年1年間の花の歳時記をまとめてみました。選んだ花は、私が身近かに接した花たちです。その季節を代表するものもありますが、あまり目立たない花も取り上げています。2回に分けて紹介します。今回は1月から6月まで、次回は7月から12月までです。





1月 ロウバイ
1月 ロウバイ

 1月から2月に黄色い花を付けます。寒い朝に庭に立っていると、木の周辺を包むように、ほのかに香りが漂います。葉のない裸状の枝に花を付けます。蝋細工のような花だから、この寒さの中で花が咲けるのかと、不思議にもなります。
 花の名の由来は、花の持つ「蜜蝋」のような色と質感によるようですが、陰暦12月(臘月)に咲くために付いたとする説もあります。
 強い風の当たらない日向が好きな木です。
 熊谷近辺では、長瀞宝登山のロウバイ園が有名です。



2月 ニホンスイセン
2月 ニホンスイセン

 「香りスイセン」と言われる花ですが、朝の庭は、ロウバイの花の独壇場でしたが、やっと咲いた何輪かの「ニホンスイセン」。この球根の成長は逞しく、どんどん増えていきます。そのために、株を分けて植え替えてやらないと花が咲かなくなります。植替えを怠っているために、花数が少なくちょっと寂しい状態。開花が気温に影響を受けるので、1月に咲きだす場合もあります。
越前海岸のニホンスイセン群生地は、今どんな状態でしょうか?
庭の彩りも始まりました。スイセン、クロッカス、クリスマスローズ、スミレ、ビオラと小さな花ですが、春を告げます。



3月 ヒマラヤユキノシタ
3月 ヒマラヤユキノシタ

 「ヒマラヤユキノシタ」。名前から高山植物みたいですが、寒さ暑さにも強く、病害虫にも強い花です。放っておいても毎年開花するたくましさからか、大きすぎて邪魔な葉のためか、人気は低め。しかし、その花は、ピンクの小さな花のヒガンサクラにも似ています。名前のヒマラヤというイメージが、石や岩のそばで咲く姿でしょうか。小さな脇役の花ですが、木や踏み石の脇に植えて楽しんだり、鉢植えでも大丈夫です。
 ところで、不思議なのがその名前です。図鑑などを見るとユキノシタ科の草花ですが、自生するユキノシタと共通点が見出せないのです。



4月 サクラ
4月 サクラ

 4月の花の定番であるサクラをなぜ取り上げるかと聞かれると、答えに窮します。熊谷市を代表する花ですから、説明も省略します。
自分の家の庭で、「桜咲く 喧騒もなし 独り占め」(私の駄句)できるからでしょう。
 「ゆさゆさと大枝ゆるる桜かな 村上鬼城」



5月 モッコウバラ
5月 モッコウバラ

 5月はバラの季節。「バラは楽しみだけど管理が大変、特にトゲが苦手」という人が多いはずです。中国南部原産の、「モッコウバラ(木香薔薇)」は、つる性で棘がなく育て易く、病害虫にも強い品種です。
 なんといっても棘がない点は、人気の重要ポイント、その上常緑なので、フェンス仕立てをすれば、短期間で美しい目隠しもできます。道路沿いのフェンスや玄関入り口のアーチ仕立てを最近良く見かけます。
 黄色の花が多いのですが、白花もあります。特に白花は芳香もあり、楽しみが増します。
 「木香にあすの雨知る匂いかな 山口草堂」



6月 青いバラ
6月 青いバラ

 今月もバラになってしまいました。このところ「青いばら」の話題が少ないようですが、2003年でしたか、写真の花「ラプソデー・イン・ブルー」が結構話題になっていました。
 ばらの名前は、作出者の思いが込められているのですが、花と名前が気に入っています。次々と花を付け、色も形も目を引く存在になっています。
「これはなんという名前ですか?」と、訪れた人は尋ねられます。
「ラプソデー・イン・ブルー」という名ですよと応えると、何か納得した顔をします。
 そして次ぐ年が「ミスティーパープル」という名の青いばらです。
2005、2006年と青いバラは、どんなのが出たのか、気が付きませんでした。今年は、どんな花が出るか楽しみです。




取材日:2007年1月14日/取材記者:ミノくん



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