玄関に取り付けられたプレート
坂田医院旧診療所は、7年前の平成16年7月23日には登録有形文化財に登録され、その理由として、財団法人文化財建造物保存技術協会内海勝博氏の評価は次のとおりでした。
「当該建造物は、昭和50年代前半まで使用されていたが、近年、維持管理のため窓をアルミサッシに取り替えるとともに、屋根防水工事も行われたため保存状況は良好である。基本的にはこれまでに改造もなく建設当初の状態を残しており、昭和初期の地方近代建築の貴重な遺構である。 また、タイル貼りの手術室や特殊な照明装置が残るレントゲン室など、各部屋の機能的な特徴も見られ、病院建築の遺構としても興味深い。 街道に面する敷地正面の引きを広く取り、玄関ポーチへのアプローチやスクラッチを用いた瀟洒な外観を見せる洋館は、建設当初、妻沼町の家並みにおいて、医業とともに街の近代化のシンボル的な存在であったといえよう。」 |