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熊谷人物伝

第20回　森川　寛さん（もりかわ　ひろし）

2007年4月2日更新

森川寛さん

水切りを始めたきっかけ―――
　今回ご紹介するのは、水切り名人の森川寛さんです。
　まずは、水切りを始めたきっかけについてお伺いしました。
　「教育に関する企画で、川遊びのガキ大将役をする機会がありました。たくさんの子どもたちと遊び、気付いたことがあります。
　小さな子は昔と同じように野性に近い感性を感じましたが、小学校高学年の子どもたちに昔と違う面を発見しました。交通に関する知識は豊富でも、川の知識は驚くほどありません。自然の危険に対する感性もおかしいです。水切りをして見せると、10回位のジャンプなのに大喜びです。荒川で遊んだ私たちには当然のことなのです。私はこの水切り遊びで子どもたちにガキ大将として認めてもらえました。これは、何かに使えそうだと直感しました。」

夕焼けの水きり

水切りの楽しさ―――
　
　その後、水切り遊びについて調べてみると、情報がほとんどなく、“これは自分でやるしかない。価値がないと思われていることに価値を見つけるのは快感だ”と思ったそうです。
　「実際にやってみると発見がつぎつぎにありました。新しい疑問も出てきます。おもしろくてやめられません。水切り遊びは、石、水面、天候、そして人、そのすべてが調和した時、奇跡的な波紋を見ることができます。同じ波紋は二度とありません。石ともお別れです。きれいな波紋が出た時、どんな人でも不思議に嬉しい気持ちが涌いてきます。この素朴な喜びが水切り遊びの魅力。」と話して下さいました。

水たまりで水きり

誰でもじょうずになります―――

　森川さんは、「水切り遊びは、あまりに複雑な現象で謎だらけ。大学でも研究されていますが。解明しきれてていません。それでも人の感性はそれを整理し、運動として実現できます。」と言います
　上達するには、まず自然を味方にすること。そして、石、水面、風などの自然を良く観察し、体の感覚に神経を集中し、自分に合った良い投げ方を見つけるのが上達の術だそうです。
　詳しくは、森川さんが作成した水きりマニュアルをご覧下さい。

キャンプのお楽しみ

荒川から水切り遊びを広めたい―――
　最後に、これからの目標を伺いました。
　「熊谷市の荒川は、水切り遊びに最適です。また、身近な自然としても貴重です、自然に親しむきっかけとして、水切り遊びが少しは役立つかも知れません。荒川は熊谷市のお宝だと思います。体験から得た感性が未来を選択します。文明社会は子どもたちに間違いを教えるかも知れませんが、自然から得られる知識や感性に間違いは少ないと思うのです。この遊びを通じ、子どもたちの自然に対する感性がたくましく育つきっかけになることを願います。
　一緒に遊びたい！と思った方は熊谷水きり倶楽部のホームページからメールを下さい。お待ちしています。」

取材日：2007年2月10日／取材記者：みいちゃん

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