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今回の知恵 熊谷人物伝

第28回 及川 剋見さん(おいかわ かつみ) 2007年8月2日更新


及川 剋見さん
及川 剋見さん
 今回ご紹介するのは、2007年JPS展で優秀賞に輝いた及川さんです。
 JPSは日本写真家協会(Japan Professional Photographer's Society)の略称でプロ写真家の団体です。1950年初代会長に故木村伊兵衛氏が就き、その歴史と共にJPS展は写真家への登竜門になっています。
 このJPS展へ入選する事は及川さんの目標であり、長年の夢でもあったそうです。
 「全国から5,500点を越えるプロ、アマ応募作品の中から、日本を代表するプロ写真家の審査によって、優秀賞に選ばれた事は大変光栄で嬉しく思っています。」と受賞の喜びを、お話して下さいました。


及川 剋見さん
熊切JPS副会長・JPS展委員長より
表彰状の授与
最初のカメラは“カメラスタート35” 
 及川さんは、小学生の頃からカメラに興味をもち始め、6年生の時に、中古のカメラを買ってもらって以来、写真に秘められた魅力とその楽しさを知ったそうです。
 本格的に写真を撮り始めたのは30才を過ぎてから。勤務先の会社では、暗室を持つ写真部へ入部され、同時に全日本写真連盟へも入会。当時、日大の芸術学部写真学科講師で全日写連本部委員を務めていた大木栄一先生のご指導を受け、休日の大半はモノクロ、スナップの撮影に出かけ、撮影に要したフィルムは月80本(36枚取り)も超えたそうです。
 及川さんは、「活動期間は、わずか5年でしたが、良い指導者と良い環境に恵まれ、集中して写真に取り組むことが出来たのが、この度の受賞にも結びついたものと思っています。」と話されました。


及川 剋見さん
2007年JPS展
優秀賞 「雪国」
退職後は夢に向けて
 30歳半ばから会社に於ける職場環境も年々変化し、写真活動は長期間の中断を余儀なくされました。
 定年退職後の写真活動再開は、かねてから心待ちにしていた事でした。そして退職を目前に控えた2年前、撮影対象を以前とはジャンルを変えて、風景写真を撮りたいと思っていた所、ネイチャー主体の全日本写真連盟熊谷中央支部との出会いがあり入会しました。
 風景写真はゼロからのスタートでしたので、入会1年目は当時支部長の西田昌稔先生や浜島現支部長にご指導を頂きながら、会員の皆様からも多くを学ぶ事が出来ました。2年目となった昨年春から自然風景と向き合いながら撮影を始めました。
 今回の応募が夢の舞台JPS展初挑戦でした。
 受賞作品「雪国」は昨年冬新潟で撮影したものです。


及川 剋見さん
 祝賀会 JPS会長 田沼武能氏と

及川 剋見さん
祝賀会 JPS副会長竹内敏信氏と
受賞作品「雪国」への想い
 西田先生とお話しするなかで先生は、「その人の生い立は写真にも影響するもの」、とおっしゃった事があったそうです。
 及川さんは、東北秋田に生まれ幼年期を雪国秋田と両親の郷里・盛岡で過ごされました。祖父母は旧渋民村(現在盛岡市内渋民)の出身で、祖母の兄である工藤千代治は「かにかくに渋民村は恋しかり おもひでの山 おもひでの川」と詠んだ石川啄木と小学校が同級生であった事等から、啄木の代表作「一握の砂」にも「小学の・・・」「千代治等も・・・」と詠われ、特に深い関係にありました。祖母や母はそのことをよく話してくれました。
 幼い頃から望郷の詩人石川啄木文学に触れる機会は多く、祖父母の故郷であり啄木の郷里、渋民が及川さんの心の故郷になっていたそうです。     (石川啄木記念館
 「この度の受賞作品は、幼年期過ごした雪国秋田であり盛岡であると共に、心の故郷渋民をも想う一枚。」と話す及川さん。「これからも写真を楽しみ、心に残る日本の原風景を撮り続けていきたい。」と抱負をお話くださいました。



取材日:2007年4月27日/取材記者:みいちゃん
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