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第128回 元青年海外協力隊
       ヤマダマイコさん
2011年12月28日更新


ヤマダマイコさん 熊谷人物伝 くまがやねっと
右から二番目がヤマダさん
ヤマダマイコさんのプロフィール
1981年生まれ。埼玉県小川町出身。
大学卒業後、学童の指導員や小学校の教員を経て青年海外協力隊に参加。ニジェールの地方都市、マラディ市で小学校で算数学力向上のために2年間活動。2011年の1月に任期を終え、帰国し、現在は、友人たちと立ち上げたNPOヤウダゴベでニジェールの地域開発などの活動を始めています。

青年海外協力隊に応募した理由・目的は?
 「小学生のころから、漠然とアフリカに行って何かしたいと思っていた」というヤマダさん。行くことをためらっていた20代前半、旅行先のエジプトで物乞いの一人の少年に出会った時の話です。

 「旅行中、たくさんの、何かくれという、みすぼらしい格好の子どもたちに会ったが見て見ぬふりをしていた。けれども私を見つめていた一人の少年に何かしたいと思った。いくらあれば、サンダルを買えるのか、とっさにそんなことを考え、彼に目配せをし、こっそりとお金を渡した。
 少年は、嬉しそうに受け取った。私は、「サンダルを買って」、とジェスチャーで伝えて、後ろ手に手を振った。それで終わりだと思っていたら、その少年は私たちの後をついて来た。私は焦った。ガイドブックに書いていたように、物乞いの子どもが金をくれた人の家までついてくることがあるのだろうか。私はお金をあげたことを後悔した。どうしよう、友人の家までついてきたら、彼女に迷惑をかけてしまう。
 ところが、私たちがバスに乗り込むと、彼は、窓ガラス越しに私に合図をすると、笑顔で「ショクラン(ありがとう)!!」と何度も言い、手を振った。飛び跳ねながら、手を振って、体いっぱいで「ショックラン!」と。友人にお金をあげたことを言うと、「あの子がそれで靴を買う可能性はひくいけれど、明後日までは食べ物の心配をしなくてもいいね、よかったね」「マイコがたまたま、お金がちょっとあって少年にあげた。それで、喜ぶ人がいた。」とあっさりと言った。もっと、攻められると思っていたのに。
 その一言と、この出来事が、私が青年海外協力隊に参加しようという思いを後押ししてくたのだと思う。自分の手では、大きなことはできるわけはない。しかし、目の前のできることをやって、見えてくるものがある。じゃあ、何かやってみよう。やらない理由を探して、日本に留まる自分を納得させるよりも、飛び出せるように、自分に力をつけて、そしてやってみよう。」


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派遣先のニジェールについて
 ヤマダさんは、派遣が決まってから、改めて地図でニジェールの位置を確認したくらい馴染みのない国でした。
 サハラ砂漠の南にある、内陸の国。公用語はフランス語だ。たくさんの民族が住んでいますが、ヤマダさんが住んでいた町、マラディにはハウサ族が多く住んでいました。彼らは、農耕や商売をして生計を立て、温厚で、恥ずかしがりやの人が多い印象。ただ、同じニジェール人同士の他の民族の人たちには、ちょっと強気な姿勢になるそうです。
 ヤマダさんが、エジプトで出会った、「そのときできることをすればいいじゃん」という考え方はとてもイスラム的で、ニジェールにも当てはまるとのこと。「目の前に、お金ちょうだいという人がいて、そのとき小銭を持っていればあげる、なかったらあげない。それで、ムスリム(イスラムを信仰する人)としての徳があがればいいね!そんな雰囲気」。ヤマダさんは、「ムスリムではないから徳を貯める感覚はないけれど、この雰囲気は嫌いじゃない。だから、貧富の格差はあるけれど、何かしら生きて行く手段はある。それに対して、幸せか幸せじゃないかを私は判断することはできないけれど、インシャッラー(神様の言う通り!)と生きている人々を見ると、日本人に比べて吹っ切れた人生を楽しめるパワーを持っているのかもと思う。」と話されました。


ヤマダマイコさん 熊谷人物伝 くまがやねっと ニジェール写真と絵日記の展示をします
 2012年1月6日〜1月25日に第2回 ニジェール展 写真&絵日記をくまがや館にて開催します。
 ヤマダさんは、「世界中の情報がインターネットで簡単調べられる世の中だけれども、それではわからないニジェールの人々の日常生活を伝えたい」と展示会への意気込みを話されました。
 写真は、青年海外協力隊で木工隊員として活動していた大野高裕さん、絵日記はヤマダさんが描いています。
 ニジェールに住む民族のひとつであるフラニ族の刺繍なども展示、販売します。


ヤマダマイコさん 熊谷人物伝 くまがやねっと これからの目標
 「一生ニジェールに関わって、出会った友人、特に子どもたちの将来を追って行きたい。急激に変化をしている国で、これから彼らの生活はどうなっていくのだろうか。また、ニジェールやほかの西アフリカの国を中心にいろいろな国に長期滞在し、そこでの生活を絵日記に描いていくのが野望。テレビやインターネットで流れる情報は本当なのかな?自分の目でみて、自分で考えたい、自分の手でそこに住む人たちと握手したい、それが原動力となっています。」(ヤマダさん)




取材日:2011年12月17日/取材記者:みいちゃん
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