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熊谷人物伝 |
第147回
立正大学 ラグビー部監督
堀越 正己さん(ほりこし まさみ) |
2013年2月10日更新 |
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今回ご紹介するのは、熊谷市出身のラグビー選手であり、現在は立正大学ラグビー部監督の堀越正己さんです。
1968年生まれ。熊谷工業高校に入学し、ラグビー部に入部。
高校の3年間、全国高校ラグビー選手権に出場。熊谷工業高校の準優勝に貢献し、高校日本代表に選抜される。
早稲田大学入学後、1年生にしてスクラムハーフのポジションを獲得し、関東大学対抗戦に出場。対明治大学戦は雪の早明戦として語り継がれている。大学2年生時には日本代表に選抜される。
大学卒業後、神戸製鋼の選手として活躍。現役を通し、日本代表としてのキャップ数は26にわたる。
引退後、立正大学ラグビー部の監督に就任し、後身の指導にあたる。 |
一部リーグ昇格を決め、
監督を胴上げする選手達。 |
<関東大学ラグビーリーグ戦一部昇格>
堀越さんが立正大学ラグビー部の監督に就任して14年目を迎えた昨年、2012年度関東大学ラグビー二部リーグで全勝優勝を決め、同年12月8日、熊谷ラグビー場で行われた、リーグ入替戦では関東学院大学に40対17で勝利し、5年ぶりの一部リーグ昇格となりました。
<関東大学ラグビーリーグ戦>
関東大学ラグビーリーグ戦は毎年秋(9月〜11月)に行われるリーグ戦で、8チーム毎に1部〜6部に分かれ、全48校が競います。 各部リーグ戦終了後には、上部8位チーム対下部1位チーム、上部7位チーム対下部2位チームによるリーグ入れ替え戦が行われます。 |
2012年12月8日に行われた入れ替え戦、立正大学 vs 関東学院大学。 |
二部リーグ決勝戦。
立正大学 VS 山梨学院大学
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インタビュアー(以下N) : 関東大学ラグビーリーグ一部昇格おめでとうございます。今回の入れ替え戦で6期ぶりの一部昇格となりましたが、入れ替え戦に臨むにあたり、心がけたことなどはありますか。
堀越正己さん(以下堀越さん) :前回、一部に昇格したのは私が立正大学ラグビー部の監督になって6年目でした。その後、3年間、一部リーグに参戦し、昨年12月までに入れ替え戦には9年間連続で出場しました。毎年、あと一歩及ばずに一部リーグ昇格を逃す厳しい時期を過ごしました。そのため、昨年までの2部リーグで勝つことに照準を合わせた練習から、入れ替え戦に照準を合わせて、選手・コーチ陣が練習・調整を行いました。
N :どういった内容の練習・調整を行ったのでしょうか。
堀越さん :選手に対する、各コーチ陣の『ストレングス』と『コンディショニング』のコーディネートを行いました。コーディネートが連携よく出来たことで選手がとても良い状態で試合に臨むことが出来ました。
N :ラグビーはチームプレーを必要とするスポーツですが、チームワークを高めるために工夫している指導法などはありますか。
堀越さん :特別に指導をすることはなく、1試合ごとにメンバーが決まる中で、選手自身が各自の役割を悟り、分担を決めて各々が理解し合う中でチームワークが高まっていきました。
また、コーチ陣の『選手の特徴を生かすトレーニング』が選手達の手助けにもなっていると思います。
N :堀越さんの大学生時代と今の大学生、指導や練習方法などに違いはありますか。
堀越さん :私の学生時代とは全く違いますね。私達は、「練習中に水を飲むな」などと言われながら、厳しい練習を多くすることが全てでしたが、今の選手達は集中して強度を強くし、短時間で精度を上げるトレーニングを積んでいます。
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N : 堀越さんが熊谷工業高校時代に指導を受けた森先生の指導方法で、受け継いでいることはありますか。
堀越さん : 森先生の指導はとても難しいもので、選手に直接教えるというよりも、与えられたヒントを選手自身が考え、理解して練習に生かすように促すとともに、選手達を競わせて成長させるということでした。指導に取り入れたいのですが、なかなか難しいですね。
N : 監督が選手を育成していく上で、常に心がけていることはありますか。
堀越さん :選手としてというより、大学生として、常にラグビーを通じて共同して物事にあたる事、率先して行う事など、社会勉強をするように指導しています。
N :来年度、一部リーグを戦っていく上で、選手に求めるものは何ですか。
堀越さん :一部に上がり、代表として『負けない』、『勝ちたい』という気持ちを強く持ってリーグを戦ってほしいです。そして、自力をつけて大学選手権出場を目指して頑張ってほしいです。 |
ラグビー部練習風景 |
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<これからの活動や目標>
『言うは易く行なうは難し』ですが、2019年に日本で開催されるラグビーワールドカップに向けて、まずは大学日本一を目指します。
また、地域の皆さんに応援していただけるチームを目指していきます。『ラグビータウン熊谷』を皆さんと一緒に盛り上げてきたいですね。
<ラグビーをしている子供達へのメッセージ>
15人制ラグビーはもちろんですが、2016年にブラジル・リオデジャネイロで開催される夏季オリンピックから『7人制ラグビー』の種目採用が決まりました。日本に留まらず、世界を目指して頑張ってください。 |
――― ラグビー部活動写真は立正大学HPよりご提供いただきました。――― |
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