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B秋の歌たち |
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こんにちは!原田勇雅です。
秋の夜長を皆様いかがお過ごしでしょうか。夕闇に虫の声を聞くと秋を実感します。その様々な音色はまさに自然の中のコンサートのようです。
(今回掲載した写真は、演奏のために訪れた石川県金沢市の兼六園にて、撮ってきたものです) |
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さて、今回は秋の歌を2曲ご紹介します。
「秋の月」(曲:滝廉太郎、編曲:山田耕筰)
光りはいつも
變らぬものを
殊更秋の月の影は
などか人に
物思はする
あゝ鳴く蟲も
おなじ心か
聲の悲しき |
この曲は、日本の洋楽界の草分け的存在であった滝廉太郎が、合唱曲として作曲した「月」という曲を、山田耕筰が独唱用におこしたものです。月の光はいつも同じように降り注いでいるはずなのに、秋の月は何ともはかないものを感じさせると歌っています。同じ月の歌でも、春ののどかな情景を歌った「朧月夜」(岡野貞一作曲)と比較すると、実に物悲しい歌となっています。シブい曲ですが、ぜひ聴いて頂きたい名曲です。 |
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紅葉(詞:高野辰之、曲:岡野貞一)
一、
秋の夕日に照る山 紅葉、
濃いも薄いも 數ある中に、
松をいろどる 楓や蔦は、
山のふもとの 裾模樣
二、
溪の流に散り浮く 紅葉、
波にゆられて 離れて寄つて、
赤や 黄色の色さまざまに、
水の上にも織る 錦 |
秋といえばやはり紅葉のシーズンですね。この「紅葉」という曲は、秋の山中の情景を美しく語っています。紅葉の様子について、具体的な感想は述べていませんが、歌詞の内容から、私たちは作詞者がこの美しい情景に感動していることが読み取れます。ちなみにモデルとなった場所の駅は、現在では廃駅となっているそうです。 |
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皆さんは、秋にどんな印象をお持ちですか?「芸術の秋」、「実りの秋」、「スポーツの秋」、「食欲の秋」などなど……、秋は様々な彩りを私たちに見せて(聴かせて)くれる季節です。何かと忙しい毎日ですが、たまには音楽を聴きながら、ゆっくりと秋の風情を感じてみるのも良いかもしれません♪この時期はコンサートも目白押しです! |
また来月お会いいたしましょう。
ご感想やご要望は、こちらまでお願いいたします。 |
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